燃料を「買えて当たり前」の時代は変わりつつあります。仕入れ先そのものが倒産・廃業すれば、燃料の供給が止まり事業に直結します。エネルギー業界の倒産・休廃業の流れを理解し、安定調達の備えをしておくことが、これからのリスク管理です。
- ① 石油販売・SS経営の倒産・休廃業は増加傾向(帝国データバンク・東京商工リサーチ調べ)。
- ② 背景は需要減・薄利/燃料高の資金繰り負担/後継者不在/設備更新の複合。
- ③ 事業者の備えは「安定調達先の確保」。乗り換え・緊急供給・事業承継の相談は無料。
STATUS倒産・休廃業の動向(出典:調査機関)
民間の信用調査会社である帝国データバンク(TDB)や東京商工リサーチ(TSR)は、業種別の倒産・休廃業を定期的に集計・公表しています。ガソリンスタンド(SS)運営事業者について、報道された帝国データバンクの集計では次のように推移しています。
| 時点 | SS運営業者の倒産・休廃業/解散 | 出典 |
|---|---|---|
| 2021年(暦年) | 124件 | 帝国データバンク |
| 2024年(暦年) | 184件(3年連続増・コロナ禍前水準に迫る) | 帝国データバンク |
| 2026年1〜8月 | 計144件(倒産19件+休廃業・解散125件) | 帝国データバンク(報道) |
2026年1〜8月の144件は、1〜8月として過去10年で最も多い水準で、前年を約1割上回るペース。年間では5年連続の増加が見込まれ、2018年以来8年ぶりに年間200件を超える可能性も指摘されています。過去10年の累計では1,700社超のSS事業者が市場から退出したとされます。
- 「倒産」だけでなく、赤字ではないのに担い手不在でやめる「休廃業・解散」が多いのが燃料・SS業界の特徴(144件中125件が休廃業・解散)。
- 収益環境も悪化:帝国データバンクによると、「地方」に本社を置くSS事業者は4社に1社が赤字、人口の多い首都圏でも赤字割合が2割を超え、都市部でも経営は厳しい。
- 燃料価格の高騰・変動が、仕入れの立替負担・資金繰り悪化につながりやすい。
- 2025年1月のガソリン補助金の縮小など、政策変更も経営環境に影響。
※ 件数は帝国データバンクの集計(報道を含む)にもとづく概数で、集計対象・業種定義により数値は異なります。全業種の休廃業・解散は2025年に67,949件と報告されています(帝国データバンク・参考)。最新の件数・詳細は帝国データバンク/東京商工リサーチ等の公表資料をご確認ください。特定企業の状況を示すものではありません。
SS STOCK給油所の数そのものも「ピークから半減」
倒産・廃業の背景には、給油所(SS)の総数そのものが長期で激減している現実があります。全国の給油所は1994年度末の60,421カ所をピークに30年連続で減少し、2024年度末は27,009カ所——ピークの半分以下になりました(資源エネルギー庁)。
減り方は地域で大きく異なります。とくに離島・中山間・過疎地では、「地域で最後の1軒」が消えると給油・灯油配達の空白が生まれます。たとえば沖縄県では給油所が452 → 312カ所(▲140・約31%減)と全国でも大きく減少しています(経済産業省資料)。沖縄本島北部の東村(ひがしそん)では、2023年に村で唯一のSSが老朽化で閉店し、以後は10km以上離れた給油所に頼る状態が続きましたが、2026年5月に村が整備し民間が運営する「公設民営」のSSが開業しました(琉球新報)。1社の倒産・廃業が「地域インフラの消失」に直結する一方、公設民営のように地域で給油所を支える取り組みも各地で始まっています。
WHY背景:なぜ倒産・休廃業が増えるのか
① 需要の構造的減少と薄利化
燃費向上・電動化・人口減で販売量が縮小。セルフ化・価格競争でマージンが薄く、規模の小さい事業者ほど利益を確保しにくくなっています。
② 燃料価格の高騰・変動による資金繰り
仕入れ価格が上がると立替負担が増し、価格転嫁が遅れると資金繰りが悪化。市況の急変が経営体力を削ります。
③ 後継者不在(休廃業・解散)
経営者の高齢化に対し継ぐ人がいない。黒字でも将来を見通せず、設備更新の節目でやめる判断に至るケースが多く見られます。
④ 設備更新・規制対応の負担(「40年問題」)
設置から40年以上を経過した古い地下タンクは、腐食・漏えいのリスクから、消防法にもとづく改修・入替や漏えい検査などの対応が必要になり、多額の設備投資が生じます。需要が細る中でこの投資を回収できる見通しが立たず、更新の節目で廃業を選ぶ——報道で「40年問題」と呼ばれるこの構図が、近年の廃業増の大きな一因とされています。経営者の高齢化・後継者不在と重なると、設備更新を機に「畳む」判断に傾きやすくなります。
RISK取引先の倒産・廃業がもたらすリスク
- 供給の突然停止:燃料の仕入れ先を急に失い、稼働・営業に直接影響。
- 連鎖・地域空白:地域の販売網が細ると、代替の調達先探しが難しくなる。
- 価格・納期の不安定化:安定した単価・配送の確保が難しくなる。
LOCAL岡山・中国四国での意味合い
倒産・休廃業の件数は全国集計ですが、影響が大きいのは販売網がもともと薄い地方です。私たちの地元・中国四国は中山間地域や島しょ部が多く、SS過疎地(給油所が3か所以下の市町村)の割合が全国平均より高い地域。旧市町村ベースの調査では、岡山県で59.0%、中国地方全体で55.0%が給油所3か所以下でした(総務省 中国四国管区行政評価局)。全国のSS過疎地も令和6年度末で381市町村と増え続けています(資源エネルギー庁)。
こうした地域で1社が廃業すると、「地域最後の給油所」が失われ、次の調達先を見つけるのが難しくなります。だからこそ、燃料を扱う事業者ほど複数の調達ルートと安定供給の備えが重要です。地域の状況はガソリンスタンド閉鎖の状況で詳しく解説しています。
CASES 20262026年に倒産・廃業した石油販売・SS(実例)
「過去最多ペース」は数字だけの話ではありません。2026年に実際に倒産・廃業した石油販売・SS運営会社を、公開報道・倒産情報にもとづいて整理しました(出典つき)。地域で1社が消えるたびに、燃料・灯油の入手が難しくなります。
- 需要の縮小・薄利:EV普及・燃費向上・人口減で販売量が縮小。地方・小規模ほど打撃が大きい。
- 仕入れ困難・価格高騰:中東情勢などで仕入れが不安定になり、立替負担・資金繰りが悪化。
- 後継者不在・設備更新(40年問題):老舗・家族経営で継ぐ人がいない、地下タンク更新の投資が重い。
※ 上記はいずれも公開報道・倒産情報(各報道機関/JC-NET)にもとづき事実を整理したもので、特定企業の信用を論じるものではありません。全国の事例を含む個別の開店・閉店は SS開店・閉店情報 に出典つきで随時掲載しています。
販売拠点の倒産・廃業は、冬の灯油不足・配達の逼迫にも直結します。切らさない備え(早めの確保・定期配送)をあわせてご検討ください。
SOLUTION備え方 / 根木石油の役割
「仕入れ先が突然なくなる」時代の備えは、安定した調達先を確保しておくことに尽きます。根木石油は地域のエネルギーインフラとして、次の形で支えます。
- 元売直取引の安定調達:軽油・A重油・灯油を安定した価格・供給で。燃料の注文・見積(中国・四国)。
- 乗り換え・緊急供給:取引先の倒産・廃業で供給先をお探しの方へ、無料お見積り・緊急配送のご相談。
- 定期配送で安定運用:定期配送で「切らさない」運用に。
- SSの事業承継・譲渡の受け皿:後継者不在でお悩みのSS・燃料店は、事業承継・M&Aのご相談を。廃業前にまずはご相談ください。
倒産・廃業しそうになったら、その前に根木石油へ
「資金繰りが厳しい」「設備更新(40年問題)の負担が重い」「後継者がいない」——畳んでしまう前に、できることがあります。根木石油は、燃料の乗り換え・緊急供給、SSの事業承継・M&A(廃業せず引き継ぐ選択肢)のご相談を無料で承ります。破産は、最後の選択肢です。まずは電話一本、「SSの119番」へ。 ▶ SSレスキュー119番(詳しく)
燃料の調達先、備えは万全ですか?
取引先の倒産・廃業リスクに備え、安定した仕入れ先の確保を。乗り換えの無料お見積り、事業承継のご相談を承ります。
FAQよくあるご質問
帝国データバンクの集計では、SS運営業者の倒産・休廃業は2024年に184件(3年連続増)、2026年1〜8月は144件と1〜8月として過去10年で最多水準。5年連続増加が見込まれています(報道による・最新は各機関の公表をご確認ください)。
需要減・薄利、燃料高による資金繰り負担、後継者不在、地下タンク等の設備更新負担が複合。黒字でも担い手不在でやめる休廃業が特徴です。
設置から40年以上経過した古い地下タンクは、腐食・漏えいのリスクから消防法にもとづく改修・入替や検査に多額の費用がかかります。需要減の中で投資回収の見通しが立たず、更新の節目で廃業を選ぶ——この構図が報道で「40年問題」と呼ばれ、廃業増の大きな一因とされています。
全国の給油所は1994年度末の60,421カ所をピークに30年連続で減少し、2024年度末は27,009カ所——ピークの半分以下です(資源エネルギー庁)。燃費改善・ハイブリッド/EV普及による燃料需要の減少が背景で、倒産・廃業増と表裏一体の構造変化です。
離島・過疎地ほど深刻です。沖縄県では給油所が452→312カ所(約31%減・経済産業省資料)。沖縄本島北部の東村では2023年に村で唯一のSSが閉店し10km以上離れた給油所に頼る状態が続きましたが、2026年5月に「公設民営」のSSが開業しました(琉球新報)。地域で給油所を支える取り組みも始まっています。
はい。湊屋石油(鳥取・倉吉/10月)、福田商会 YショップいくまSS(島根・松江/9月)、西本石油(広島/4月)、正司石油(山口・宇部/6月)、松沢石油店(高知・室戸/3月)などが、公開報道・倒産情報で確認できます(→SS開店・閉店情報)。
根木石油が中国・四国へ軽油・A重油・灯油を安定供給。乗り換え・緊急のご相談、SSの事業承継・譲渡の受け皿にも対応します。
主なデータ・出典
関連ページ
※ 本ページは公開情報・各調査機関の公表内容にもとづく参考情報で、概況の解説です。正確性・最新性を保証するものではなく、特定の企業の経営状況を示すものではありません。最新・正確な情報は各機関(帝国データバンク・東京商工リサーチ・資源エネルギー庁等)の公表資料をご確認ください。当ページは広告を掲載していません。