「軽油は常温では火がつきにくいのに、なぜエンジンの中では燃えるの?」——これはディーゼルエンジンの圧縮着火(自己着火)という仕組みを知ると、すっきり分かります。ガソリンエンジンとの根本的な違いは点火のしかたにあります。
- ① ディーゼルは空気だけを強く圧縮して高温をつくり、そこへ軽油を噴射して自己着火させる。
- ② ガソリンはスパークプラグの火花で点火(火花点火)。方式が根本的に違う。
- ③ 軽油はセタン価(着火しやすさ)が高く、ガソリンはオクタン価(着火しにくさ)が高い——求められる性質が正反対。
TWO WAYS火のつけ方が違う:火花点火 と 圧縮着火
| ガソリンエンジン | ディーゼルエンジン | |
|---|---|---|
| 点火方式 | 火花点火(スパークプラグ) | 圧縮着火(自己着火) |
| 燃料 | ガソリン | 軽油 |
| 圧縮するもの | 燃料+空気の混合気 | 空気だけ(後から燃料を噴射) |
| 求める性質 | 自己着火しにくい(高オクタン価) | 自己着火しやすい(高セタン価) |
| 圧縮比 | 比較的低い | 高い(高温をつくる) |
HOWディーゼルが軽油に火をつける流れ
- ① 吸気:シリンダーに空気だけを吸い込む。
- ② 圧縮:ピストンで空気を強く圧縮。高い圧縮比で、内部は数百℃の高温・高圧に。
- ③ 噴射:その高温の空気に、軽油を霧状に噴射。
- ④ 自己着火:圧縮熱で軽油がひとりでに燃え出す(自己着火)。火花は不要。
ガソリンエンジンが「混合気を作ってから火花で点ける」のに対し、ディーゼルは「空気を熱くしてから燃料を入れる」。この違いが、両エンジンのキャラクターを決めています。
CETANEセタン価とオクタン価は"正反対"の指標
- セタン価(軽油):自己着火のしやすさを示す。高いほど、圧縮着火でスムーズに燃え、ディーゼルに適する。
- オクタン価(ガソリン):自己着火のしにくさ(ノッキングしにくさ)を示す。高いほど、火花点火エンジンで異常燃焼を起こしにくい。
EFFICIENCYディーゼルが力強く燃費に優れる理由
ディーゼルは圧縮比が高いため熱効率が高く、低回転から大きなトルクを出せます。トラック・バス・建機・農機・船舶など、重い荷や大きな力が必要な現場でディーゼルが選ばれるのはこのためです。燃料の軽油はガソリンよりエネルギー密度が高いことも、燃費・経済性に寄与します。
MISFUELだから「入れ間違い」は厳禁
軽油とガソリンは、着火の性質(セタン価・オクタン価)もエンジンの点火方式も正反対です。だからこそ、入れ間違えると異常燃焼・出力低下・エンジンや燃料系統の故障につながります。
OUR SUPPLY根木石油の軽油
FAQよくあるご質問
空気だけを高圧縮して高温にし、そこへ軽油を噴射して自己着火(圧縮着火)させます。スパークプラグは使いません。
軽油は高温下では自己着火しやすい(セタン価が高い)性質があり、圧縮でつくった数百℃の空気中ですぐ燃え出します。
セタン価は軽油の着火しやすさ、オクタン価はガソリンの着火しにくさの指標。求める性質が正反対です。
ガソリンは火花点火、ディーゼルは圧縮着火。ディーゼルは圧縮比が高く熱効率に優れます。
性質と点火方式が正反対のため、混入すると異常燃焼・故障の原因に。入れ間違えたらエンジンをかけず相談を。
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※ 本ページは内燃機関・石油製品に関する公開情報にもとづく一般的な解説です。数値・機構の詳細はエンジン型式により異なります。